コンバージョン率を上げたい!アメリカECにおけるカゴ落ちの原因と防止法

コンバージョン率を上げたい!アメリカECにおけるカゴ落ちの原因と防止法

アメリカでECサイトを運営する際、Webサイトを改善したり、インターネットやSNSの広告を導入したり、SEO対策を行ったりして、自社ECサイトへの集客を行います。

さまざまな施策を行いアクセスやクリック率が良くなったにも関わらず、なぜかコンバージョンに繋がらないという状況に陥っている企業も少なくないでしょう。コンバージョンに繋がらない大きな原因として、カゴ落ちが考えられます。

この記事では、アメリカでEC事業を行う際に商品購入に至らないカゴ落ちの原因や、カゴ落ちを回避するための対策についてご紹介しています。

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カゴ落ちの原因

カゴ落ちの要因はさまざまですが、ここでは代表的な「カゴ落ちの原因」についてお伝えします。

予期していないコストの加算や複雑なチェックアウト

チェックアウト時に予想していなかった料金が発生すると、ユーザーが商品購入に至らなくなる場合が非常に多くなります。

予想していなかった料金とは、配送料、税金、その他の手数料や追加費用などが含まれます。

またチェックアウトに進むまで複数に及ぶ配送オプションの選択、フォームの入力など、ユーザーが無駄に思ってしまう不要な購入プロセスも、カゴ落ちに繋がる可能性が高まります。

セキュリティの懸念

支払いプロセスを完全に信頼できないと感じたユーザーは、商品の購入を中断することがあります。

セキュリティバッジや、データ保護対策に関する明確な情報をユーザーに提供することが重要となります。

返品・返金ポリシーの不正確さ

曖昧な返品・返金ポリシーや、返品・返金ポリシーが記載されたページが見つけにくい、返品・返金方法が全くもって不明な場合、ユーザーは商品の購入を躊躇する可能性が高まります。

ユーザーにとって、有利で明確な返品・返金ポリシーの作成と記載を心がけましょう。

リサーチ・比較ショッピング

一部のユーザーはすぐに商品を購入するつもりがなくても、リサーチや比較ショッピングの一環として一旦カートに商品を追加し、その後に他のWebサイトもチェックし、購入の意思決定をする場合があります。

メールでのリマインダーや、パーソナライズされたキャンペーンなどのリターゲティング戦略により、これらのユーザーをセグメントし自社Webサイトでの購入へと繋げましょう。

ここからは、カゴ落ちを回避するための対策をご紹介します。

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透明な価格の設定

透明な価格設定は、ユーザーとの信頼関係を築くうえで非常に重要な項目となります。よくあるオンラインショッピングの不満として、チェックアウトの最終段階で予期しないコストが発生することが挙げられています。

これを対処するためには、早い段階で購入に関連する全てのコストを表示するようにする必要があります。

全てのコストを表示するということは、商品の価格だけでなく、送料、税金、その他に発生する手数料や追加費用などが含まれており、全てを含んだ合計金額を意味します。

さらに送料が一律でない場合、送料計算などのツールを商品ページかカート内に表示させることで、コストの明確さが確保され、購入プロセス時に予期しないコストが加算されたと思うユーザーも減少します。

ポイント

  • ユーザーが予期しない合計金額と思わないよう、購入プロセスの早い段階で全てのコストを表示する。
  • 商品価格、配送料、税金、その他の手数料や追加費用をカートに表示、ユーザーにコストを内訳を提示する。
  • 商品ページ、またはカートに配送料計算ツールや送料の早見表などを含める。

シンプルなチェックアウト方法

チェックアウト時のプロセスが複雑すぎたり、購入までのステップが長すぎたりすると、どんなに意欲的なユーザーであっても商品の購入をためらう可能性が高まります。

購入プロセスを簡素化し、必要な手順・項目の数を減らすことで、よりスムーズでユーザーフレンドリーなサービスを提供することができるようになります。

自動入力オプションなどを提供し、ユーザーが商品購入までに自身で入力する必要のある項目数を最小限に抑えることも、非常に有効的であると言えます。

さらに、チェックアウト時のユーザー行動をA/B テストにより検証、カゴ落ちの原因を追求することも良いでしょう。

ポイント

  • チェックアウト時のプロセスを減少させる。
  • 自動入力オプションを提供し、ユーザーの手動入力の数を減らす。
  • コンバージョン判断のため、定期的にチェックアウト動作のA/Bテストを行う。

柔軟な支払いオプション

ユーザーにとって、柔軟な支払いのオプションも重要な項目であると言えます。

ユーザーの多様な好みに応えるため、クレジットカードやデビットカードなどの一般的な支払い方法から、Apple Payなどの電子マネーを用いた需要の高い支払い方法など、さまざまな支払いオプションを提供するようにしましょう。

特にアメリカではキャッシュレス化が進んでおり、さまざまなブランドのオンライン決済を導入にすることで、ユーザビリティが向上します。

高額な商品やサービスを販売している場合、分割支払いやローンなどのオプションを提供することで、ユーザーにとって購入がより現実的となり、高額商品への支払いの不安が軽減されます。

ポイント

  • さまざまな支払い方法に対応する。
  • 高額商品やサービスには、分割支払いやローンなどのオプションを提供する。

最適化されたWebサイトのパフォーマンス

オンラインショッピングが主流となるにつれ、他社競合も同様のビジネスを強化しています。

他社競合と十分に勝負できるECサイトにするためには、サイトのパフォーマンスを最適化し、ユーザーの期待する操作が行いやすいサイトを構築する必要があります。

Webサイトの読み込み時間が遅かったり、不具合があったりすると、ユーザーはすぐに離脱、商品の購入を諦めてしまいます。

そのため、企業はスマートフォンとパソコン両方のインターフェースを定期的に確認し、それらを最適化する必要があります。

多くのユーザーが買い物中にデバイスを切り替えるため、企業は全てのデバイスで一貫したサービスを提供できるように心がけましょう。

ポイント

  • Webサイトの速度を定期的に確認、スマートフォンとパソコン向けに最適化する。
  • Webサイトがデバイス間で応答性があることを確認する。

明確な返品・返金・キャンセルのポリシー

返品、返金、キャンセルに関する明確なポリシーを、Webサイトの分かりやすい位置に記載するようにしましょう。

明確なポリシーを記載することでユーザーに信頼感を与え、商品やサービスに満足できない場合であっても、返品、返金、キャンセルが行えるとアピールすることで、ユーザーの安心感が向上します。

特にチェックアウト時、これらのポリシーを目立つように表示することで、ユーザーの懸念を和らげることが叶います。

特にアメリカでは返品文化があり、簡単に返品・返金を完了するプロセスが一般的となります。

ユーザー自身で発行できる返品ラベルを提供したり、無料での返品が可能など、ユーザーに有利な戦略を立てることで、コンバージョン率をさらに高めることが可能となります。

またサブスクリプション商品やサービスの場合、ユーザーが簡単にサブスクリプションの種類を変更したり、一時停止またはキャンセルできる方法を提供することも、ユーザーに有利となり非常に効果的な戦略であると言えます。

ポイント

  • 各ポリシーを目立つ位置に表示、チェックアウト時にもポリシーが記載されたURLを表示させる。
  • 返品ラベルのセルフ発行、返品無料サービスを提供する。
  • サブスクリプション内容の変更、一時停止、キャンセルを容易にする。
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在庫管理

商品の在庫切れは、カゴ落ちに大きく影響する要因となっています。

商品購入の意思決定を行いチェックアウトまで進めたものの、チェックアウトという最後の瞬間に商品が在庫切れだった場合、ユーザーにとって1番ストレスの溜まる状態であると言えます。

リアルタイムの在庫追跡システムを使用することで、このような在庫切れの問題を軽減することが可能となります。

さらに再入荷通知機能により、ユーザーの希望する商品が再び入荷した際にお知らせるすることで、潜在顧客を引き留めることも期待することができます。

特に日本やアメリカ以外の国に在庫があり、その国からアメリカへ商品を輸出している場合、在庫が入荷するまでの日数を考慮した在庫管理を行わなければ長期的な在庫切れとなり、大きな機会損失を被る可能性もあります。

ポイント

  • リアルタイムの在庫追跡を実装、チェックアウト時に在庫切れの状況を回避する。
  • 在庫切れ商品に関して、再入荷通知の機能を提供する。

リターゲティング戦略

リターゲティング戦略は、カゴ落ちしたユーザーを再び引き付ける手段として、非常に有効的であると言えます。

カートに商品を残したまま離脱したユーザーをターゲットにした、Eメールキャンペーンは、有効なリマインダー機能として役立っています。

さらに、ユーザーがカートに残した商品や、サービスをSNSプラットフォームからリマインドするダイナミック広告は、ユーザーからの関心を再び呼び起こし、コンバージョンを促進することが期待できます。

ポイント

  • カゴ落ちのユーザーをターゲットにしたEメールキャンペーンを実施する。
  • SNSのダイナミック広告を活用して、ユーザーがカートに残している商品を表示させる。

魅力的なユーザーエクスペリエンス

魅力的なユーザーエクスペリエンスとは、Webデザインなどのビジュアル的な美しさだけに留まりません。

目を引くビジュアルや、詳しい商品説明も重要な役割を果たしていますが、360度どの角度からも閲覧可能な商品ビューを提供することも、エンゲージメントをさらに深める可能性が高まります。

またカスタマーサポートの営業時間内にチャットサポートで、ユーザーが気になる質問や懸念事項をリアルタイムで解決することも魅力的なユーザーエクスペリエンスであると言えます。

ポイント

  • 緊急の質問や懸念事項に対応するチャットサポートを提供する。
  • 魅力的なビジュアル、詳しい商品説明、360度の商品ビューなどを表示させる。
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気を散らす要素を最小限に抑える

合理化された購入プロセスは、その他の要素に気を取られず、カートから離脱する恐れを軽減させることができます。

チェックアウト時に表示される割引などのプロモーションは魅力的ですが、必要以上に目立った場合、ユーザーはプロモーションに気を取られてしまい、結果としてカートから離脱してしまう場合があります。

目立ちすぎるプロモーションやキャンペーンは、ユーザーがさらなる割引を求めてカートを離脱することに繋がり、商品の購入を完了しないリスクを増加させます。

ポイント

  • 購入プロセスをできるだけ整理された状態し、潜在的な離脱ポイントを減少する。
  • プロモーションやキャンペーンを提供する場合、目立ちすぎないようにする。
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まとめ

アメリカでEC事業を行う場合、商品購入に至らないカゴ落ちの原因や、カゴ落ちを回避するための対策についてご紹介しました。

チェックアウトまで進んだものの、カートから離脱した多くのユーザーは購入の意思があったものの、何らかの原因により購入を中断しています。

カゴ落ちを防ぐための対策を行うことで、コンバージョン率は見違えるほど向上します。商品購入までの最後の段階であるチェックアウトのプロセスを強化し、売上アップを目指しましょう。

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