マーケットの拡大や外貨を得るべく、海外進出を考えている日本企業が近年さらに増加しています。
以前まで越境ビジネスを行う国として中国が注目されていましたが、昨今ではアメリカがおすすめの越境ビジネスの地として挙げられるようになりました。
アメリカの人口は増え続けており、平均月収も世界的にみてトップクラスなことから、国内消費が年々増加しています。
この記事では、越境ビジネスでおすすめの国アメリカに進出する前に、準備しておきたいポイントについてご紹介しています。
日本国内でのビジネスが安定・定着し軌道に乗り始めてくると、次に取り組むべきステップとして海外進出が挙げられます。近年のグローバル化や日本国内の少子高齢化に伴う市場の縮小により、事業者の海外進出は以前と比べ格段に重要視されるようになっ[…]
⇒サービス資料のダウンロードはこちら
アメリカ現地の市場
海外進出を行う際、現地マーケットのリサーチを行い、市場の規模感や特徴や特性、配送などの流通事情、市場の成長率や話題性など、ビジネスを成功に導くために現地の状況を把握することが非常に重要だと言えます。
またどのような現地企業や商品、サービスと自社が似ているかなど競合をベンチマークしておくのも良いでしょう。
アメリカでビジネスを行う際は、現地のマーケット事情を細く把握しておく必要があります。
アメリカ市場の規模
アメリカでビジネスを行う魅力的な理由は、アメリカの大規模な消費市場です。
アメリカでは、世界最大かつ最も裕福で最も多様な消費市場だと考えられています。
2022年アメリカの人口は3億2,500万人で、アメリカ国内の経済効果は約20兆ドルとされています。
出典：Research FDI
アメリカ市場の特性
アメリカ市場の特性として挙げられるのは、国土が非常に広く様々な人種や国籍、移民の人々が暮らしており、州や地域により好まれるものが大幅に異なります。
また人々は多様なバックグラウンドや宗教・思想を持つので、平均的に全ての層にアプローチすることは難しく、ターゲットを明確にする必要があります。
爆発的に流行している商品やサービスなどは、年代や地域でセグメントできることもありますが、食事やファッションなどライフスタイルに直結するものは、自身のバッググランドから深い影響を受けている場合が多いです。
ですので、アメリカでビジネスを行う場合、アメリカを一括りにまとめるのではなく、様々な人々が様々な地域で生活をしており、多様なバックグラウンドがあるということを念頭に入れておくと良いでしょう。
アメリカでビジネスを行ううえで、アメリカの多様性について熟知する必要があります。というのも日本に比べてアメリカでは様々な人種が共存しており、育った環境や背景などにより、趣味趣向が異なる場合が多くあります。その多様なアメリカでビジネス[…]
アメリカの流通事情
日本の流通業界は世界でもトップクラスで、翌日配送や時間指定、再配達など親切丁寧で確実なサービスとして成り立っています。
しかしながら、アメリカでは日本とは真逆と言っても過言ではないほど、流通に対して過度なサービスや期待感はありません。
アメリカでは、翌日配送や時間指定での商品配達はほぼ存在しませんし、玄関先で丁寧に手渡しなども行ってくれません。
もちろん州や地域により翌日配送される可能性もありますし、Amazonプライムや、Walmartなどの小売店が提供する定額制の配送サービスなどを利用して、当日や翌日に配送してもらえるサービスも存在します。
ですが、都会ではないエリアではこのようなサービスを提供していない場合も多くあります。
このようなアメリカの流通事情を把握して、商材の流通が可能なのかどうか判断する必要があります。
アメリカ市場の成長率
予測では2023年にアメリカは世界の消費支出の約30% を占め、世界で最も重要な消費市場としての地位を維持する見込みです。
中国が世界の消費支出の約10％でアメリカに次いでおり、日本は全体の約5％だとされています。
ヨーロッパ全体とアメリカを比べた場合、それでもアメリカ単体の経済効果の方が高いもので、これからも成長する市場だと考えられるでしょう。
出典：Research FDI
アメリカの消費者に関して
先ほどもお伝えしたように、アメリカの消費者は豊かなダイバーシティーを持ちます。
日本でビジネスマーケティングを行う場合、性別、年齢・世代、居住地、家族構成、年収などでセグメントをかけることが一般的だと言えます。
ですが、アメリカでは上記に加え、国籍・人種に伴うバックグラウンド、使用言語、宗教・思想などにも大きな影響を与えます。
アメリカでビジネスを成功させたい場合、自社が参入したいカテゴリをアメリカではどのような層にニーズがあるかを分析する必要があります。
ニーズのある層が明確になった場合、その層に当てはまるマーケティング方法を検証しましょう。
このアメリカの消費者をターゲットにしたマーケットリサーチですが、アメリカ現地の情報なしでは、文化的背景などに対する正確な理解や、トレンドへのキャッチアップが難しいとされていて、日本企業が最も苦手に感じる項目だと言われています。
アメリカでのビジネスを成功させるために、まず重要なのはアメリカ市場を理解することです。アメリカ進出する以前でも、進出後にマーケティングを強化する際、アメリカで新しいブランドや商品をローンチする際にも、非常に重要となるのは「マーケット[…]
業界の情報収集と競合他社のベンチマーク
競合他社の売上高や、販売ネットワーク、生産体制、組織構成、取引先の状況などを把握しましょう。
状況を把握することで、自社の立ち位置や顧客にどのようにして自社の商材を販売していくのか戦略を立てるのに役立つでしょう。
さらに競合他社が販売している商品ラインナップや販売方法を把握することで、予定していたターゲットとのギャップを確認することだけでなく、調査対象者を決定するための作業効率もアップします。
情報収集に必要な項目の例
- アメリカでの同業の有力企業や進出済みの外資企業、日本企業
- 提供する付加価値、収益を得る仕組み
- 製品の品質、価格、納期
- 業界の特徴
- 自社商品・サービスの優位性は？
- 業界内の大手ブランドとスモールビジネスそれぞれの優位性は？
アメリカの法律関連
アメリカでは州により法律やルールが異なります。
例えば、アメリカにおけるアルコールの販売方法ですが、州によりスーパーやコンビニで販売できる度数が分類されています。
ビールなどのアルコール度数が低いものはスーパーやコンビニ、薬局などで販売できますが、州によってはワインやウィスキーなどのアルコール度数の高いものはスーパーやコンビニでは販売することができず、リカーショップのみでの取り扱いとなります。
州によりワインほどの度数のアルコールであれば、スーパーやコンビニで販売できる場合もあります。
スーパーやコンビニ、薬局で購入できるのであれば、多くの消費者の目につきやすく販売のハードルが低くなります。
ですが、リカーシップのみの取り扱いとなると、アルコールをリカーショップに購入しに行く消費者の目にしか留まりません。
またアルコールを販売できる曜日や時間帯も州により法律が定められており、小売店や飲食店は注意が必要となります。
これはアルコールに限ったことではなく、州により法律やルールが大幅に異なる場合が多々あり、アメリカ全体の法律やルールなどの情報を把握することも必要ですが、販売・進出する州や地域というように対象エリアを絞って、さらに詳細な情報を確認することが重要と言えるでしょう。
現地パートナーの選定
アメリカでビジネスを行う場合、アメリカ現地の弁護士や税理士などの各種専門家とパートナーシップを築き、トラブルなどを回避できるようにすることも必要です。
また提携するメーカーや物流・倉庫、仕入先、取引先などの現地パートナーの候補も事前にリサーチしておくと良いでしょう。
アメリカ現地でパートナーを探すのが難しい場合、オンラインアシスタントに必要なパートナーをリサーチ、手配してもらうのが良いでしょう。
オンラインアシスタントは、現在アメリカで主流となりつつある業務委託サービスです。
アメリカでビジネスを開始する際、何も分からない状況で闇雲に準備を行ってしまうと、不本意な結果に陥ってしまう可能性が高いです。
それなので、アメリカのビジネスに精通しているオンラインアシスタントに、必要となる自社に合う外部パートナーをアレンジしてもらうと良いでしょう。
オンラインアシスタント/Emily
日系サービスのオンラインアシスタント/Emilyでは、アメリカ在住の日米バイリンガルが在籍しています。
現地のアシスタントが事前調査や、マーケットリサーチや競合他社の調査など、アメリカ在住だからこそ叶う、現地での最新情報を用いたサポートを行っております。
アメリカ進出後の業務も、チームの一員としてアメリカでのマーケティングやECの経験者によるサポートを提供しているので、アメリカのビジネスパートナーとして、オンラインアシスタント/Emilyを利用することも可能です。
プロジェクト単位の短期から、カスタマーサポートやEC運営、マーケティングなどの長期までフレキシブルなサポートプランがあるので、気軽にオンラインアシストを開始することができます。
グローバル化の進展に伴い国境によるビジネスの制約はなくなり、どの業界においても競争は激化しています。そこで重要となるのが海外進出、海外拠点の立ち上げですが、これらのステップを乗り越えるためにはどのような課題点があるかをご存じでしょうか。今回[…]
まとめ
アメリカ進出前の準備や市場調査のポイントについてご紹介しました。
海外でビジネスを開始させることに不安を抱くかと思いますが、市場調査や事前準備、現地パートナーとの連携を行うことで、アメリカ市場に功績を残すビジネスを運営することができるでしょう。
昨今の急激な円安の状況から、外貨（特にアメリカドル）を取得しようと考えている日本企業が増えてきています。日本で運営しているサービスをアメリカでローンチしたり、飲食店の開業など様々な方法でアメリカへ進出している日本企業が現在、多く存在[…]
アメリカ事業の立ち上げやリソース課題などでお困りの方はお気軽にご相談ください。
⇒サービス資料のダウンロードはこちら