アメリカでBtoCビジネスを行う場合、ソーシャル・メディア(SNS)運用が必須であると言えます。
なかでもTikTokとInstagramはアメリカ国内でも利用者が多く、ビジネス利用の場合でも十分なコンバージョンを期待することができます。
この記事では、アメリカでTikTokとInstagramをビジネス利用する重要性と、SNS運営におけるKPIの役割についてご紹介しています。
アメリカ市場で成功するために効果的なKPI設定を行い、TikTokとInstagramを活用して、アメリカでのビジネスを成功させましょう。
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KPIとは?
KPIとは”Key Performance Indicators”の略語で「重要業績評価指標」を意味します。
これは組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準であり、現状のビジネス状態を表し、今後のビジネスがどのようになるかを予測するための指標となります。
さまざまな目的からKPIの設定を行うかと思いますが、SNS運営の際も目的や目標を明確にするためにKPIを設定するようにしましょう。
SNS運営におけるKPIとは、マーケティング戦略や広告キャンペーンのパフォーマンス、フォロワー数や成長率、いいね!(Likeや♡)の数、プロフィールページへのアクセス、SNSプラットフォームから自社Webサイトなどの独自コンテンツへの流入・アクセスなどが含まれます。
TikTokとInstagramのKPIについて
TikTokは、バイラル性が高く、1度の投稿が広範囲にリーチする可能性があります。
一方でInstagramは、フォロワーとの継続的な関係構築が強みとなります。
両SNSの特性に注目しながらKPIを比較し、各プラットフォームに適した戦略を採用することが重要だと言えるでしょう。
またSNS特有のKPIとしては、インフルエンサーなどのクリエイターが作成したコンテンツを用いた、マーケティングの成功率を分析するためにも必要不可欠な数値となります。
アメリカでのマーケティングにおいて、ソーシャルメディアの活用は非常に重要なプロモーション活動のひとつだと言えます。特にアメリカ市場で注目すべきSNSプラットフォームはInstagramとTikTokで、その人気と影響力は想像を超える[…]
TikTokで確認すべき主なKPI
エンゲージメント率(いいね、コメント、シェア)
コンテンツがターゲットオーディエンスにどれだけ響いているかの指標となります。TikTok 動画の「いいね!」「シェア」「コメント」などの数値を分析するために使用されます。
コメントの総数はユーザーとの強い交流や絆を示しますが「いいね!」の数は、コンテンツの人気を暗示することとなります。
さらに、シェア数を追跡することで、投稿したコンテンツの影響力と品質を把握することができるようになります。
フォロワー増加率
アカウントの成長スピードと、ブランドの認知拡大の進捗状況を確認するための数値です。
フォロワー数が多いことは、TikTok運用をするうえで非常に良いことなのですが、フォロワー数が平均的に増加していない場合、もしくは微量であってもフォロワー数が減少している場合は、上手くTikTokを運用できていないことを示します。
フォロワーの増加率から、ブランドのターゲットユーザーを引き付けているかどうかの判断基準を探りましょう。
動画再生数
動画の再生数からは、コンテンツのリーチ範囲とその動画の魅力度を評価することができます。再生回数が多いほど、ユーザーは動画の内容に共感していると言えるでしょう。
特にTikTokの利点としては、数多くのフォロワーがいない場合でも、多くの再生回数を獲得できる可能性があるということです。
TikTokでは動画の再生回数を増やすことが、新規顧客獲得のための最善の方法であると言えます。魅力的なコンテンツを定期的に投稿し、再生回数を伸ばすことに努めましょう。
投稿の保存数
ユーザーがコンテンツを保存した場合、その動画がユーザーにとって、価値のあるコンテンツであるということを表しています。
またコンテンツを保存した場合には、繰り返し閲覧したり、家族や友人・知人にシェアする可能性も高まります。
多く保存されているコンテンツを分析し、ユーザーが求めているコンテンツの傾向を理解するようにしましょう。
平均視聴時間
平均視聴時間は、ユーザーが動画コンテンツを視聴するのに費やした平均時間のことです。この指標は、動画の再生回数とは異なったものとなります。
平均視聴時間が動画の尺よりも短い場合、最後まで動画を視聴されていないということになり、そのコンテンツはユーザーから興味を示されなかったという結果となります。
この平均視聴時間を把握することで、コンテンツがユーザーにとって興味のあるものなのかを確認することができます。
動画視聴完了率
動画視聴完了率は動画を最初から最後まで見て、別の動画に移ったユーザーの数を表しています。
視聴完了率が高ければ高いほど、動画がバイラル化する可能性が高まります。
統計によると、短い動画(15秒以下)の視聴完了率は90%であるのに対し、長い動画の視聴完了率は50%に留まるそうです。
動画視聴完了率は、以下の計算式で求めることができます。
- 動画を視聴した視聴者数総インプレッション数(動画をクリックした視聴者数)×100
UGC:ユーザー生成コンテンツ (User-Generated Content UGC)
他のユーザーのオリジナル音声、ハッシュタグキャンペーン、ブランドや商材の詳細をコンテンツに取り上げた回数をUGC(ユーザー生成コンテンツ)と表します。
TikTokによると、UGCは有料広告に比べて、TikTokのパフォーマンスを20%以上押し上げているそうです。
そのためUGCから自社コンテンツを流通させ、リーチとアクセシビリティを向上させるための最も効果がある指標のひとつであると言えるでしょう。
現在アメリカではUGCを活用したマーケティングが活発化しています。予算が十分に確保できない企業でも、UGCであれば、広告やインフルエンサーマーケティングに比べると低予算で導入できることから人気を集めています。また各種ソーシャ[…]
Instagramで確認すべき主なKPI
エンゲージメント率(いいね、コメント、シェア、保存)
エンゲージメント率は、コンテンツがターゲットユーザーにどの程度、受け入れられているかを示す指標となります。
Instagramでのエンゲージメント率は 「いいね!」「シェア」「コメント」「保存」「動画視聴回数 」から測定するようにしましょう。
Instagramの場合、エンゲージメント率は長期的にビジネスページの構築に大きく影響します。
エンゲージメント率が低いとフォロワーは増加せず、また製品やサービスの売上が減少する結果を招く可能性があります。
Instagramでエンゲージメント率を高める方法は、リール動画を定期的に投稿することです。リール動画は過去1年間で人気が高まり、現在もなお人気を伸ばしています。
短い動画コンテンツは、これまで以上にアルゴリズムによって優先して表示されるようになっている可能性が高く、現時点ですぐに活用することが必要不可欠であると言えるでしょう。
リーチとインプレッション
リーチはキャンペーンを閲覧した人数を表し、インプレッションはキャンペーンが閲覧された回数を表します。同じ人物(アカウント)がキャンペーンを2回見た場合、リーチは1回でインプレッションは2回となります。
Instagram上で、商品やサービスに関するコンテンツを不特定多数の人に見てもらうことが、売上を獲得するうえで最も重要となりますので、リーチとインプレッションの追跡は必ず行いましょう。
コンテンツを閲覧したユーザーが少なければ少ないほど、リードや顧客を獲得できる可能性は低くなってしまいます。
リーチが期待する数値でない場合は、Instagramのマーケティング戦略を調整する必要があります。
ただし、オーガニック投稿では全てのフォロワーにコンテンツが表示されているわけではなく、Instagramのアルゴリズムにも関係してくるので、リーチとインプレッションを稼ぐためにはInstagram広告が必要になる場合もあります。
リーチ成長率
先ほどもお伝えしましたが、Instagramの全てのフォロワーが投稿したコンテンツを見るわけではありません。
これは、ターゲットユーザーの規模感、Instagramのアルゴリズム、投稿する日時によって、コンテンツを見るユーザーがごく一部だけになる可能性もあります。
リーチはキャンペーンに接触した人数を正確に示すので、具体的なKPIを設定する場合「リーチを拡大すること」に焦点をおくようにしましょう。
ストーリーズの視聴数と完了率
Instagramのストーリーズでは、ユーザーとの関係を構築する最良の方法であると考えられています。
このコンテンツからは閲覧数、次へ進む・戻るの動作から、何が本当にユーザーからの共感を得ているのかが分かるようになります。
ストーリーズのKPIは、視聴率と呼ばれる指標を追跡することで算出されます。視聴率とは、ストーリーズを最後まで見た人の割合を示しています。
視聴率は下記の計算式より求めることができます。
- ストーリーの最終視聴数 / ストーリーの最初の視聴数 × 100
フォロワー増加率
ブランドやアカウントの成長度合いを図ることができる指標です。
バズったコンテンツがあった場合、フォロワーが急激に増加する可能性も高いですが、その後アンフォローされる確率も高まります。
通常時であれば緩やかにフォロワーが増加し、アンフォローされることなく、右肩上がりの数値になることが理想的だと言えます。
クリック率(CTR)
クリック率は、プロフィールやリンクへのアクセスを表しています。
プロフィールページでは、フィード投稿(通常の投稿)が表示されるので、ユーザーが興味を示すように見やすく洗練された画像もしくは動画を残しておくようにしましょう。
またプロフィールでは、自社のWebサイトやブランドサイトなど、外部にアクセスできるようなリンクを入力しておきましょう。
WebサイトやECサイトなどと同様に、外部サイトへのクリック率が良いほどWebサイトのコンバージョン率も良くなる傾向にあります。
コンバージョン率
Instagramのコンバージョン率は、ショップ機能やCTAを通じて購入・行動への誘導が成功したパーセンテージを指します。
製品やサービスを販売するためには、まずInstagramプラットフォームからユーザーを自社のWebサイトに誘導する必要があるので「Instagram → Webサイト」に流入させた場合、コンバージョンしたと定義付けると良いでしょう。
プロフィール訪問
プロフィール訪問とは、一定期間内にプロフィールページを閲覧または訪問したInstagramユーザーの総数を示す指標です。これは、以下の概要を示すため、追跡すべき重要な InstagramのKPI です。
ユーザーがInstagram上でキーワード検索した場合に、InstagramのSEOやアルゴリズムから、該当するキーワードが含まれるプロフィールに辿り着く事となります。
Instagram検索の場合、最適化されたキーワードがユーザーに表示されるようになります。
また投稿したコンテンツがターゲットユーザーの共感を呼ぶと、ページのリーチが拡大し、プロフィールの閲覧数やフォロー数も増えるという結果につながるでしょう。
出典:Porter, Martech Hub
アメリカでビジネスを営む際、業種によってはプロモーションやブランド認知のためにソーシャルメディア・コンテンツ(以下:SNSコンテンツ)を運用させる必要があります。アメリカ市場向けのSNSコンテンツを成功させるためには、ターゲットオー[…]
まとめ
アメリカでTikTokとInstagramをビジネス利用する重要性と、SNS運営におけるKPIの役割についてご紹介しました。
今やSNS運用はビジネスにおいても、なくてはならない存在であると言えるでしょう。
ご紹介した内容を参考にTikTokとInstagramのKPIを設定し、数値から今後のマーケティング方法や改善策などを見つけ出しましょう。
オンラインアシスタント/Emily.
オンラインアシスタント/Emily.では、アメリカ在住の日米バイリンガルがアシスタントとして所属しており、アメリカでビジネスを運用する日本企業のサポートを行なっております。
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