2019年にアメリカ進出を果たした万田発酵株式会社。
その米国法人であるMANDA FERMENTATION USA, INC.をリードする中島康人氏(COO/President)にアメリカでの事業立ち上げ時のお話やオンラインアシスタント/Emilyの魅力などについて伺いました。
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万田発酵アメリカ進出の背景とは
Q. 御社の事業概要とアメリカ進出をされた背景を教えていただけますか?
万田発酵株式会社は広島県にある因島の造り酒屋として、300年以上培った発酵の知恵と技術を生かし、他にはない良質な発酵製品を開発、販売をしている会社です。
独自の発酵技術を活かして開発した「万田酵素」を主軸に、 化粧品、農業・水産・畜産分野にも幅広く事業を展開しており、国外への販路を広げています。
Manda Fermentation USA, Inc. はアメリカでの市場拡大を目指し2019年に設立しました。
アメリカのAmazonで販売開始時にぶつかった壁
Q. 最初にAmazon USの販売を開始されたそうですね。
2020年3月に開催予定だった健康食品のエキスポ(展示会)をターゲットに製品開発・販売を進めていました。
先駆けて、テスト販売という目的で、2019年中にアメリカのAmazonでの販売をスタートすることになりました。
まずやったことが、アメリカ向けのプロダクトラインを揃え、製品登録をすることです。
健康食品において、アメリカは世界一のサプリメント大国ですが、弊社の発酵・酵素健康食品はアメリカ市場では馴染みが少ない製品のため製品登録は複雑で、簡単にはいきませんでした。
Q. どのような課題があったのでしょうか?
健康食品は栄養表示が必要なこともあり、外部の会社にAmazonの製品登録作業を依頼しました。
これがなかなか進まず、非常に時間かかり、当初見積もられていた期間がどんどん伸びている状況でした…
まず窓口担当に聞いてわからないと、また別の窓口に回されて…ということが続きました。
レスポンスが早かった「オンラインアシスタント/Emily」
Q. COEL社(オンラインアシスタント/Emily)と出会ったきっかけは?
会計事務所の方から、COEL代表の松尾さんが新しくアシスタントサービス(オンラインアシスタント/Emily)をやるということで紹介されました。
日にちは迫っていましたが、展示会までにAmazonの商品登録は完了させておきたかったので、「それまでにできますか?」と確認したところ、「大丈夫です、できますよ!」という感じで、スムーズに話が進みましたね。
それまで6ヶ月以上進まなかった作業ですが、「本来、2週間もあればできます。」と言っていただけました。
拡大し続けるアメリカのEC市場の中なかでも、本国のAmazon USとなる はとりわけ巨大なマーケットプレイスです。日本からでも手軽に出品を行うことが可能なアメリカのAmazonで、売上に繋げるために知っておきたい基礎知識をまとめま[…]
Q. 導入の決め手は何だったのでしょうか?
予算にマッチしたというのと、やっぱりレスポンスの早さですね。
あとは松尾さんの人間性。わからないことはわからないと正直に言ってくれますし「小さな会社同士で、一緒にやっていきましょう!」とお互いに言えたのがよかったと思います。
外部ベンダーというよりも「パートナー」として組めそうだと感じたのですね。
はい、そういった関係を望んでいました。
立ち上げたばかりなので、マーケティングに正解はないので、いろいろ試したい。
提案もたくさん欲しかった状況でした。
Emily Assistant導入後の変化
発注開始時から現在まで、依頼業務の種類が増えてきています。
おかげさまでAmazonの登録作業はトントンと進みました。
しかし、コロナの影響でその年は展示会が直前で中止になり大打撃に。同時にeコマースのシェアが増えてきて、自社サイトの運用が回っていかないなどオンラインの課題が出てきました。
松尾さんに昨年「オンラインでもっと売り上げを上げていくにはどうすればいいか?」と相談としたところ、いろいろなサービスを紹介してくれました。
そんな経緯で、単純な入力作業だけでなく、提案をいただけるようになりました。
いまではWeb広告の分析もお願いしています。
広告の分析だけでなく、他社事例の紹介や改善提案ももらっています。
現在は定例ミーティングも実施していますね。
毎月、Eコマースミーティングを実施させってもらっていて、オンラインで毎月やった施策に対してどうなったかを全て松尾さんにお願いしています。
最初の頃はそんなにミーティングはなかったのですが、関わっていただくメンバーが3−4名に増えてきたので、定例会としてやらせていただいてます。
依頼しづらい業務や、仕事の進め方が難しい部分は?
オンラインで言うと、弊社のマーケティング・ブランディングサイドの考えと、松尾さんたちからの提案をすり合わせて、できる範囲内での最善策を探す事かなと思います。
この新しいブランドのアメリカという新市場での展開においては正解がないので、トップダウンで僕が決めるより、現地・現場の状況やテイストに精通している意見を重用した方がアメリカでの消費者の思考に沿えるかなと思っていて、なので多くのアイデアをだして、多くの試行錯誤をしながら少しでも前進していきたいなと思ってます。
アメリカへの新規進出や事業拡大をミッションとし、リソースでお悩みの日系企業向けに弊社COEL, Inc.ではオンラインアシスタント/Emilyを展開しています。導入を検討中のお客様から「なぜこのサービスをやっているのか?何ができるの[…]
アメリカのECマーケティングの課題
アメリカでECをやっていく上で、気をつけるべき商習慣などあれば教えてください。
以前はアジアで日本製の消費者商品の販売に携わっていたんですが、アジアですとメイド・イン・ジャパンのブランドのポジションが高く、お客さんがそれをだけで信用してくれます。
けれどもアメリカでは、消費者にとってメイド・イン・ジャパンというのは必ずしも一番高い優位性を持つものではなく、そこはやっぱりメイド・イン・USAなんですよ。
一言で「アメリカ」と言っても本当に人種も言語も様々ですし、エリアも広いです。
なので、より細分化したターゲティングを最初にやりましたね。
また、アメリカでもビタミンや食物繊維などであれば周知の機能性があるので製品としてわかりやすいんですが、発酵・酵素健康食品の「万田酵素」を全く知名度がないアメリカ市場で消費者に特徴を伝えて理解してもらう難しさがあります。そこは非常に考えなきゃいけないポイントです。
Q. その他に、アメリカならではのルールや注意すべき点は?
プライバシーポリシー、リターンポリシー、視覚障害者向けなど様々な消費者向けの配慮などですかね。
日本だとそこまで大きなペナルティはないのかもしれませんが、アメリカは訴訟も頻繁にあるので気をつけてるポイントですね。
ターゲットとしている方向けにサイトを作り込むのは大事ですが、ほかのをユーザーの方に買っていただく際に配慮がないといけなかったりします。
Q. オンライン・オフラインの売上シェアはどちらが多いのでしょうか?
それこそコロナ禍の2020年は、新規参入企業にとってオフラインの活動ができなかったため、ほぼオンラインでの売上でした。
今後、オンラインは半分のシェアになりそうですが、現実的に言うとオフラインの売上を伸ばしていかない限りは、売上のボリュームが稼げないなというふうに思っています。
Q. どのような方をターゲットにしていますか?
ターゲットの大枠として、健康志向の高い人という事はありますが、前述でも述べた通り、中々アメリカでは一括りにできないところが難しい点です。
松尾さんと一緒にやった一例として日本人向けというのがあります。
当初のターゲットとして日本人向けというのは考えていなかったのですが、販売開始後に色々調べていくうちに日本での認知度の高さを生かした方が良いということが分かり、ちょうど松尾さんからの提案もあってうまく人を紹介してくれて施策をしたところ良い反応があったというのがあります。
コストがかけられない米国拠点で、外注パートナーと上手に付き合うには
Q. 外注パートナーと上手に付き合うコツがあれば教えてください。
僕らみたいに本当に1人、2人で事業を始める会社にとっては、予算と人が一番大事です。
出せるお金は毎月かなり困窮しています。
数百ドル、数千ドルというところから始めないといけない。加えて、外注先との相性や、アウトプットの質も考慮しないといけません。
ですので、「お試し期間」が双方でどれだけ持てるか、というのがポイントじゃないすかね。
まず一つの仕事を一緒にやって、良い結果が出れば継続する。
小さな山に旗を立てるように、双方で何か同じゴールを目指した方がいいと思います。
同時に、結果が出なければ止めるという選択肢もあると、企業側は依頼しやすいですね。
Q. 予算が少ない中で、外注にかけるコストはどのように決めていますか?
まず3〜5年の売上計画で販管費・経費・利益を出していまして、だいたい販管費を20%以内に抑えるというターゲットはあります。
あとは、売上と比例しないのですが、年間で設定してる広告・プロモーション費があります。
製品を売り出すときのステージによっても、かけるコストは全然違うかと思います。
オンラインアシスタント/Emilyのおすすめポイント
スタートアップの会社に弊社をおすすめしたいポイントがあればお願いします。
必要なところから、必要な分だけちょっと仕事をお願いできるのもいいですよね。
あとは繰り返しになりますが「レスポンス」と「一緒に考えてくれるところ」ですね。
少人数でやっている会社にとっては、一緒に考えてくれる人はすごく大事な存在なんで。
相談できそうかどうかは、人に依ると思いますが、松尾さんはすごく相談しやすくて、いろいろ話し合いができる。松尾さんの人間性ですね。
インタビューを終えて
オンラインアシスタント/Emily (COEL, INC.代表) 松尾のコメント
アメリカ進出をされるゼロスタートの時点からサポートの機会を頂きとても嬉しく思います。
最大のビジネスチャンスである展示会がコロナ禍によって直前に中止となり、ほぼオンラインのみでのチャレンジを強いられました。
Amazon USでの販売開始をきっかけに、自社ECサイトにおける売上拡大のため、基本的なオンライン広告に加えて日系人マーケットへのアプローチなど色々な試みを中島氏にはスピーディにご決断頂き、一緒に試行錯誤を重ねてきました。
今後もさらなる売上への貢献・ブランド認知の拡大を目指し、次フェーズにおける施策に米国事業のパートナーとしてチャレンジをしていきます。
Manda Fermentation USAについて
「人と地球の健康に貢献する」を企業理念として活動し、アメリカ向け商品(MANDA Superdrink/Superfood)の販売を通じ、一人でも多くのアメリカ在住の方々に「HAKKO」の良さを知ってもらえるよう日々チャレンジをしています。
全米の小売店での取り扱いも増えていますが、オンラインでは自社ECとAmazonを中心にアメリカ消費者にお届けしています。
(米国向けMANDA ECサイトはこちらから)
(米国Amazonでも販売をしています)
健康食品の他にも米国向けではMANDA Harvestという肥料をB2B・B2C向けに展開し、今後も市場のニーズに応じて様々な事業を広げる予定となっています。
アメリカ事業の立ち上げやリソース課題などでお困りの方はお気軽にご相談ください。
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