株式会社JALUXは1962年に創設され、航空関連・農水産物・加工食品を取り扱った事業に加えて、小売店や通信販売サービスも基軸に、空港店舗や自社EC販売などのリテール事業を手がけて成長してきました。その米国現地法人であるJALUX AMERICAS, Inc.では、自社ECサイトであるJAL Shopping Americasを運営しています。今回は米国カスタマーサポート運営における課題や、オンラインアシスタント/Emilyをご利用頂いている中で感じたメリットなどについてCOEL, Inc.代表の松尾が伺いました。
インタビューのご協力
Shinko F. Cornett様 (Senior Manager)/写真右
Yu Fujii様 (Assistant Manager)/写真左
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米国ECでギフト商品を販売する「JALショッピングアメリカ」
-まずはじめにサービス概要を教えて頂けますか?
JALショッピングアメリカでは、日本と米国内向けにギフト商品をお届けするサービスを行なっております。
ギフト商品は食品がメインでして、ワインやオレンジ、季節限定商品などご自身で詰め込んで送るという手間がかかる部分のお手伝いをして、 お客様に品質の良いものをお届けすることが主なサービス内容です。
米国向けに関しては、日本の有名店のスイーツや食品をメインに高品質の商品をご紹介しております。
また、一部ですがJALカレンダーというものを販売していて、こちらは北米にお住まいの方々を中心に毎年ご購入頂いております。
– その中で、お二方のミッションを教えていただけますか?
カスタマーサポート部門として、アメリカにいながらも日本語で気軽に買い物ができる「日系企業だからこその、きめ細やかなサービス」の提供を目指しています。
– 実際にJALショッピングアメリカを利用されている方は、北米在住の日本人の方がメインなのでしょうか?
はい、基本的には北米にお住まいの日本人、日系人の方々が中心ですが、時期によっては日本国内からのご注文も多く、季節のフルーツなどをご購入頂いていますね。
おそらく昔はアメリカに住んでいらっしゃった方や、駐在期間が終わり日本に帰国された方かと思われます。
まだまだインターネットを使われないお客様もいらっしゃいますので正確な統計ではありませんが、よくお問合せ頂くお客様の年齢層は40〜60代が多い印象です。男女比は半々ですね。
– ECサイト経由の注文が最も多いのでしょうか?
件数でいえばWEB注文が少し多く、全体比率の6割くらいですね。
ただ、FAXや郵送のまとめ買いや大型注文も多いので、売上金額でいえば半々ぐらいでしょうか。
バイリンガル人材が不足、繁忙期と閑散期に大きな差
– オンラインアシスタント/Emily の導入前はどのような課題がありましたか?
弊社のお客様はアメリカにお住まいで日本語を第一言語にした方が多いため、どうしても日本語に加えて英語がネイティブで、漢字の読み書きができるバイリンガル人材を探す必要がありました。
ただ、採用をしても残念ながら長続きしなかったり、繁忙期だけリソースが必要だったりと、年々採用と定着が難しくなってこちらも日常業務に追われながら採用活動をする必要がありましたので、とても忙しく頭を抱えていました。
– 契約に至った決め手は何だったのでしょうか?
それまでは別のカスタマーサポートサービスを提供する企業と契約をしていたのですが、予算の都合で継続が難しくなりました。
弊社は閑散期と繁忙期の差が激しく、1日に5件しか電話がない日もあれば、繁忙期は1日中電話が鳴っている期間もあります。
松尾さんにはその点も踏まえて、「繁忙期と閑散期でプランを変えられないか」とご相談をしたところ、フレキシブルなプランをご提案頂けたことが契約の決め手でした。
– 以前は繁忙期・閑散期で、アウトソーシングの内容をフレキシブルに変更できなかったのでしょうか?
以前契約していたベンダーでは、契約を変更する場合に3ヶ月前の事前申告が必要だったり、また閑散期における業務時間の短縮もできるものの、「50%短縮まではできない」など弊社にとってはあまり柔軟な内容ではありませんでした。
– そのボトルネックがオンラインアシスタント/Emilyでは解消できたということですね。
そこが一番大きな発注理由ですね。
現在、カスタマーサポートの営業時間がアメリカ西海岸時間9時から16時までです。
繁忙期は間に休憩を挟んで通しの業務になりますが、閑散期になると午前中のみや午後のみ、というように時短でお願いすることができています。
電話・メールでのカスタマーサポート業務を委託
– お願いしているカスタマーサポート業務について教えてください。
現在、委託している業務は、日英バイリンガルでのカスタマーサポート業務で、電話とメールを中心に注文に関する問い合わせ全般をお願いしています。
契約当初は電話対応を最優先でお願いして、とりあえず電話に出て対応できる内容であれば、そのままご案内して頂き、難しいようであれば弊社JALUXスタッフに転送するという「一次サポート」が中心でした。
また業務の合間にできるデータ入力などもお願いしています。
– メール対応も委託されているのですね。
問い合わせ対応に慣れてきたアシスタントさんにはメール対応もお願いしています。
例えば「カタログが欲しい」という簡単なお問い合わせであれば定型文を使用して、順次返していって下さいという流れです。
これは、日本語を話せてもメールで書く文章となると、正しい敬語がなかなか書けない方も米国では少なくないので、メール対応は様子を見ながら慎重にお願いをしています。
何年も経験がある方には、もう少し難しい案件にも対応してもらっています。
一次返信に加えて、必要に応じてご自身の判断で対応してもらったりという感じですね。
– 顧客対応で内製化している業務とアウトソーシング業務の境界線はどのあたりでしょうか?
商品やカタログの発送など、リモートで働いていらっしゃるアシスタントさんでは物理的に難しいタスクは、弊社のスタッフが対応しています。
あとは返金処理や上席に判断を仰がないといけないものは、社内で対応することが多いですね。
ベンダー対応についても、弊社社員が行なっています。
もちろんオンラインアシスタント/Emilyのアシスタントさんを信用しているのですが、万が一何か問題があったときの事を考えて、基本的には出荷元や取引先への連絡は弊社スタッフで対応しています。
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オンラインアシスタント/Emilyの魅力は「フレキシビリティ」
– 実際にサービスを導入して良かったことやメリットに感じてることをお伺いしてもよろしいでしょうか。
1番はフレキシビリティがあるという部分ですね。
価格面もそうですし、例えば今お願いしているメインのアシスタントさんが用事で急遽出勤できないという時でも、バックアップで入るアシスタントさんのレベルもかなり高く、安心してお願いできます。
– アシスタントのスキルが高いと感じるポイントはどのあたりで感じていらっしゃいますか?
電話対応での敬語の使い方や言い回し、こちらがお願いしたことをどのように対応してくれてるのか、分からなかった時はどのタイミングで確認を取るのかなどのコミュニケーション力ですね。
単純な仕事内容ばかりではないので、分からない中でも自身で解決する姿勢などが見られると、色々安心してお任せできます。
– 対応ログ管理や顧客管理はどのツールを使っていらっしゃいますか?
チーム内のやり取りは基本的にSlackですね。
これも松尾さんからご提案頂いて導入しました。
アシスタントさんとお客様の対応はZendeskの電話・メール機能を使い、チケットで記録が残るようにしています。
米国で「日本流カスタマーサポート」を運営するためのコツとは
– 米国でのカスタマーサポート運営に悩んでいる日系企業は多くいると思います。問い合わせの特徴や、対応の難しさなどがあれば教えてください。
弊社も一時期、日本にあるコールセンターでバイリンガルの方にお願いできないかと考えたことがありました。
お客様はアメリカに長く住んでいらっしゃる方が多いので、日本語でお問い合わせを頂いても、ふとした瞬間に英語に切り替わったりします。
例えばクレジットカードの番号や住所だけは英語で読み上げられたりします。
そういうこともあり、北米で生活した経験のあるバイリンガルの方が、カスタマー対応もしやすいのかなと思います。
– 実際に、難しい要望やクレームも少なくないと思いますが、どのように対処されていますか?
お客様が求めるサービスは本当にさまざまで、特にクレーム対応の面で顕著に差が出てきます。
丁寧で親切なサービスを求められているお客様がいらっしゃる反面、そのようなサービスを全く気にしないお客様もいらっしゃいます。
ご年配のお客様や在米歴が短いお客様の場合「日本的な丁寧なカスタマーサービス」が一般的だと考えていらっしゃる方が多いように感じます。
一方で米国在住歴が長いお客様や、英語ネイティブのアメリカのお客様は「お客様とカスタマーサービスは対等」と考えられる場合が多いので、少しミスやトラブルが発生した際に寛大に接して下さることが多いかもしれません。
昔よりは薄れてきているとは思いますが、今もこのような差があると感じますね。
– ホスピタリティを追求していくのか、効率的な運営をしていくのか、どのようにお考えですか?
やはりJALの看板があるから注文して下さるお客様もたくさんいらっしゃいますので、そういった意味では何かしらの+αのサービスを期待されているかもしれません。
しかしながら、弊社では限られた人数で事業運営をしていますので、過剰なサービスというのはどうしても難しく、ある程度のところで線引きをしなくてはいけないのが現在の状況ではあります。
ただ当然ながら最低限の日本語・英語での話し方や言い回しについては、お客様が不快に思われないよう私たちも注意をしながら接客するように心がけています。
オンラインアシスタント/Emilyはこんな企業におすすめ
– 最後に、同じようにカスタマーサポートのアウトソーシングを検討中の企業に向けて、オンラインアシスタント/Emilyのおすすめできるポイントについて何かコメントを頂けますでしょうか。
カスタマーサービスってとても難しい仕事だと思うんですよ。
それぞれの企業さんによってお客様への対応方法が全然違います。
マニュアルを渡して「これでやっておいて」と済ませてしまうカスタマーサービスもありますが、弊社の場合は特に細かいほうでクオリティも求められる環境だと思っています。
ですが、本当によく私達の話を聞いてくれて、きちんと応えて下さるので、今までサポート頂き本当に満足しています。
まだ始まったばかりのサービスということもあって、今ならきっといろんな企業さんのニーズを聞いた上で柔軟にご対応頂けると思います。
こういったプランが欲しい、こういったことをやりたいと、相談しながら固めていけるのが良いところですね。
私たちは毎日が忙しく、なかなか考え方や業務フローを改善するということができていません。
松尾さんにはカスタマーサービスのプロ、アシスタントを育てるプロとして、外側の視点から色々な改善提案や導入のお手伝いをして下さることを今後も期待しています。
カスタマーサービス以外にも、例えば人事・アシスタント業務などのアウトソースを考えられている企業の方は、松尾さんにご相談されて、体制を強化することで、よりよいサービスがご提供できるのではないでしょうか。
アメリカへの新規進出や事業拡大をミッションとし、リソースでお悩みの日系企業向けに弊社COEL, Inc.ではオンラインアシスタント/Emilyを展開しています。導入を検討中のお客様から「なぜこのサービスをやっているのか?何ができるの[…]
インタビューを終えて
– オンラインアシスタント/Emily (COEL, INC.代表) 松尾のコメント
私がオンラインアシスタント/Emilyを始めるにあたり、クライアントのニーズを徹底的に聞いてサービスの形を整えてきました。
そこでJALUX Americas様においてはサポートにおける言語レベルや経験といったクオリティはもちろん、安定的なリソースが必要である点に加え、忙しさに応じた柔軟性も重要で、全ての条件が揃っている必要があることが分かりました。
弊社のほうで他のプロジェクトと合わせて体制を工夫することで、優秀なバイリンガルスタッフが閑散期・繁忙期ともに継続してサポートすることができており、JALUX Americas様のご要望に少しでもお応えすることができ嬉しく思います。
今後は日々のサポートだけに留まらず、いち米国パートナーとして色々な視点で定期的に提案を進めさせて頂きます。
弊社では様々な日系企業のアメリカ進出やアメリカでのビジネスのサポートを行なっております。
現在、アメリカのビジネスでお困り事や悩み事が抱える日本企業の方がいらっしゃいましたら、一度弊社にお問合せ下さい。
アメリカ事業の立ち上げやリソース課題などでお困りの方はお気軽にご相談ください。
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