スクリーンタイムで分析!アメリカのZ世代に人気のSNSを解説

スクリーンタイムで分析! アメリカのZ世代に人気のSNSを解説

アメリカでビジネスを行う場合、アメリカ消費者の行動を深く理解し、現地に合わせた方法でのマーケティングが成功へと導く大きな一歩となります。

日本とアメリカでは消費者の趣味趣向の違いに加え、アメリカ国内での世代間の異なりからも消費者のライフスタイルや動向、トレンドなど、好まれるものや興味を示すことはさまざまです。

特に生まれた時からインターネットに馴染みがある、Z世代(Generation Z)による流行の流れは、全世代に影響力を及ぼしビジネスを行う際、最も注目すべき世代だと言えるでしょう。

この記事では、アメリカZ世代のスマートフォンでのスクリーンタイムと、使用しているアプリやSNSについて、アメリカの企業が公開しているデータをもとに解説しています。

アメリカのZ世代の動向をスクリーンタイムから理解し、アメリカでのビジネスに活かしましょう。

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使用データについて

今回この記事で使用するレポートは、アメリカの若者がテクノロジーとどのように関わっているかを理解するため、3年間に及びZ世代のスクリーンタイムのデータを分析されています。

iPhoneユーザーを対象に、スクリーンタイムの画面録画を提供する替わりに報酬を得たアメリカのZ世代、約20万人のデータが集められています。

このレポートではアメリカのZ世代(15-27歳)がスマートフォンに費やす時間や、使用アプリ、デバイスとの関連性などを研究したもので対象者20万人の中から157人の該当したアメリカのZ世代のデータを分析しています。

参加者のデータと情報

性別女性59.9% / 男性36.9% / ノンバイナリー3.2%
人種アジア・太平洋諸島系22.3% / ヒスパニック・ラテン系26.1% / 黒人・アフリカン系20.4% / 白人29.9% / その他1.3%
年齢右の図:参加人数(縦軸)/年齢(横軸)

出典:dcdx Gen Z Research and Work – The 2023 Gen Z Screen Time Report

Z世代のスクリーンタイム

2023年、アメリカのZ 世代の平均スクリーンタイムは7時間7分39秒で、2022年からスクリーンタイムがわずかに増加しました。

15-20歳の若いZ世代は平均で7時間34分55秒で、21-27歳のZ世代は6時間40分44秒と若いZ世代と比べると約1時間ほどスマートフォンの利用時間が少なくなります。

これは21-27歳のZ世代が労働者となりライフスタイル変化が出てきたためで、今後もスクリーン時間に変化が出てくると予測されています。

スマートフォンの利用時間における男女差は、男性:5時間55分27秒、女性:7時間48分57秒で、男性のZ世代と比較して、女性のZ世代の利用時間が顕著に長くなりました。

Z世代が使用するアプリランキング

使用アプリランキング

こちらの図は、2023年にアメリカのZ 世代が最も使用したアプリの上位10の週間平均利用時間です。

TikTokが1位で週間約9時間。アメリカのZ世代は特にTikTokを利用しており、2022年の調査時より51%使用時間が増加しています。つぎにInstagram、Messages(ショートメール)という順になっています。

TikTokとInstagramの週間平均スクリーンタイムは両方ともに前年比で大幅に増加しましたが、他のほぼすべてのアプリの使用時間は減少しました。

新しいアプリは登場しては消えていきますが、Z 世代の日常生活におけるTikTokとInstagramは毎年その実力を証明しています。

TikTok

TikTok利用者のグラフ

※Notifications=通知、Pickups=アプリ利用回数

2023年はじめにアメリカの一部の地域や州で、アプリの使用禁止や制限が設けられたTikTokですが、その後それらの問題を解決したTikTokは2023年のスクリーンタイムでトップとなりました。

週間の平均スクリーンタイムは2022年より3時間以上も増加し、通知はほぼ2倍となりました。ピックアップは2022年より30%増加しました。

男性と女性、若いZ世代と年長のZ世代、全てのアメリカの Z世代のTikTok利用時間が増加し、女性と若いZ世代は他のユーザーと比較して、アプリにより多くの時間を費やしているという傾向がありました。

Z世代の2人に1人以上が最もよく使用するアプリとしてTikTokが挙げられました。 さらに、そのうち56% はアプリの週間平均スクリーンタイムは約18.2時間で、1日あたり約2.6時間でした。

TikTokは間違いなくZ世代の心をつかんでおり、今年の利用時間ランキングでInstagramを上回りました。

2023年にはTikTok Shopがローンチされ、アルゴリズムによりZ世代の消費者にTemuのようなアプリの利便性、デザイン、アクセシビリティを結びつけるという試みが始まりました。

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Instagram

Instagram利用者の図

InstagramはTikTokにトップの座を譲ったものの、依然として高い人気を保っているSNSで、アメリカのZ世代の大多数で、最もよく使用されているアプリのうちのひとつだと言われます。

今年の最大の変化のは男性ユーザーの獲得で、2022年はアプリの利用回数が週間平均91件でしたが、今年は146件で、それに伴い通知回数も急増しています。

Instagramは男性にとって最もよく使われているアプリであり、週間平均スクリーンタイムはTikTokに1時間以上の差を付けています。2023年のランキングではInstagramが2位となりましたが、Instagramの変化というよりはTikTokの使用が急増したためだと考えられます。

2022年からは多くのアメリカのZ世代にとって、コミュニケーション手段としてInstagramを利用したことからPickupsが増加しました。

ソーシャルコミュニケーションの主な競合相手であるスナップが急激に衰退するなか、Instagramは友人と繋がりやコミュニケーションを図るプラットフォームとして、アメリカのZ世代の生活でコミュニケーションツールとしての役割を果たしているようです。

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Messages (Text)

テキスト利用者の図

MessagesはiPhoneのSMS機能で、日本ではショートメール or ショートメッセージと呼ばれているものです。

アメリカではショートメールのことをテキストと呼び、日本のLINEのような感覚でテキストを利用しています。

Messagesは、3年連続で第3位を維持しています。ランキングは3位を記録していますが、利用時間は1時間近く減少する結果となり、使用率が急激に下がっています。

日本でも若者のLINE離れが話題となりますが、アメリカでもTikTokやInstagramなどSNSのDMでコミュニケーションを取る人が増えてきたことによりMessagesを利用するZ世代が減少してきていると考えられます。

YouTube

YouTube利用者の図

YouTubeはアメリカのZ世代で第4位と堅実なランキングを維持しています。ランキングを維持している理由として、YouTubeショートの導入でコンテンツを多様化した成果だと言えるでしょう。

TikTok人気の影響から、アクティブユーザーのスクリーンタイムは減少しましたが、YouTubeには他のアプリよりも優れた利点があり、YouTubeはパソコンからも頻繁に使用されています。

特に2022年と比較して、21-27歳のPickups率は97%増加しましたが、15-20歳のPickups率は65%減少しました。これはZ世代の年長層が長いコンテンツを求めている可能性が高く、逆に若いZ世代はTikTokのように短い動画を好む傾向が顕著となりました。

YouTubeはSNSプラットフォームと言うより、エンターテイメントや教育のプラットフォームとしての支持を受け続けています。

Safari

Safari利用者の図

他のアプリとの最大の特徴はSafariには通知がないことです。それにも関わらずアメリカのZ世代の間で第5位をキープしています。

SNSが発展し続けていますが、それでもインターネット検索はアメリカのZ世代が情報を調べたい場合に使うツールとして、現在でも圧倒的に人気で信頼感を抱いています。

今回の調査はiPhoneに限っていたのでSafariのみのデータですが、Googleなどその他のインターネット検索アプリを含めた場合、利用時間はもっと多くなっていたと予測されます。

Snapchat

Snapchat利用者の図

Snapchatは2023年のトップ5をキープできず、2021年の第4位から2023年は全体で第6位と2ランク落としました。 Snapchatの平均スクリーン時タイムは年々減少し続けており、2023年も全体のスクリーンタイムは29%減少しました。

男性と女性の両方の利用が減少し、週間平均スクリーンタイムは男性で50%、女性で27%減少しました。 年齢別に見ると15-20歳の週間利用は33%減少、21-27歳は24%減少しました。

数は少ないものの、高いエンゲージメントを維持しているZ世代のユーザーもおり、コアなファンからは今でも支持され続けているようです。

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SNSプラットフォーム比較

オンラインアシスタント/Emily

アメリカのZ世代のスクリーンタイムを通じて、どのアプリが人気があり、多く利用されているかをご紹介しました。

日本の消費者との差も多い、アメリカのZ世代に対してマーケティングを行うことを難しく感じている場合、オンラインアシスタントを利用すると良いでしょう。

オンラインアシスタント/Emilyでは、課題や依頼に応じてターゲットとするアメリカの消費者層についての理解を深めるためのマーケティングリサーチのサポートや、各SNS運用、インフルエンサーマーケティングなどフレキシブルで幅広いサポートを行なっております。

アメリカ在住の日米バイリンガルのアシスタントが業務のサポートを行うため、アメリカ市場に詳しく言語の壁もないため、より円滑で効果的なマーケティングを行うことが可能です。

まとめ

アメリカZ世代のスマートフォンでのスクリーンタイムと、使用しているアプリやSNSついて、アメリカの企業が公開しているデータをもとに解説しました。

アメリカのZ世代の動向を分析することで、日本からは想像や理解しづらい点や、アメリカの消費者の動向やトレンドなどについて現地情報の理解を深め、アメリカでのビジネスにおける的確な戦略が立てられるようになるでしょう。

現地のパートナーとしてオンラインアシスタントのサービスを利用することもおすすめです。

データのソース:dcdx Gen Z Research and Work – The 2023 Gen Z Screen Time Report

※COEL, Inc.は、米国事業に携わる日本企業向けに有効活用して頂くことを目的として調査元のGenZ Designs LLCから許可を受けた上で、当該内容を当社のブログ記事として公開しております。(COEL, Inc. has obtained permission from the original researcher, GenZ Designs LLC, to publish the content as a blog article on our website.)

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