Amazonの配送手段には、何パターンもあり、どのプランが自社の商品の販売に適しているのか迷う方も多いのではないでしょうか。
AmazonのFulfillment by Amazon(FBA)は、Amazon Primeを通じて迅速な配達や送料無料を提供する機能が備わっている一方で、今回ご紹介するFulfilled by Merchant(FBM)は、自社で在庫管理できるため、Amazon以外のオンラインマーケットプレイスや自社ECサイトなど、複数の販売チャネルで統一したフルフィルメントサービスを提供することができます。
この記事では、それぞれの配送手段などについて詳しく解説します。
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Fulfilled by Merchant(FBM)とは
FBMは、Fulfilled by Merchantの略で、販売者が自ら在庫管理、梱包、および配送を行うオプションです。Amazonは在庫の保管や配送を行わず、販売者が全てのフルフィルメントプロセスを管理します。Amazonを初めて利用する際は、月額39.99ドルと販売手数料を支払うと利用できます。
FBMでは、要件を満たしセラーセントラルの配送設定を行った場合は、1日〜2日以内の配送も選択することができます。また、通常のAmazonの配送オプションでは販売できない、重い商品やかさばる商品、厳重な温度管理が必要な商品の配送などにも適しています。また、Amazonのストレージ料などを支払う必要がないため、コストを抑えることができます。
Merchant Fulfilled Network (MFN)と呼ばれることもありますが、基本的にはいずれも販売者が自ら在庫管理、梱包、および配送を行うことで、この記事では主にFulfilled by Merchant(FBM)として説明します。
FBMを使用する7つのステップ
- 販売アカウントに登録、または既存のアカウントにログイン。
- 商品をリストアップ。既存のAmazonストアのリストがなければ、新しい詳細ページを作成。
- 配送と返品設定を調整。処理時間や配送時間などを設定し、返品ポリシーを決定。
- 在庫管理を行い、注文を処理。商品情報を更新し、顧客の注文を確認して配送を準備。
- キャンセルや返品、顧客の問い合わせに対応。
- 配送状況を監視。配達時間を確認したり、パフォーマンスを分析。
- プレミアム配送やSeller Fulfilled Primeなどのオプションを検討、設定。
Amazonのその他の配送オプション
Fulfillment by Amazon(FBA)
FBAは、Amazonが販売者の代わりに在庫の受け取り、保管、梱包、配送、およびカスタマーサービスを行うサービスです。
販売者は商品をAmazonの倉庫に送り、Amazonが受注を処理して配送します。FBAを利用することで、販売者はAmazon Prime会員向けの優先配送を提供できるだけでなく、Amazonの広範な顧客基盤にアクセスすることができます。また、商品の返品処理やカスタマーサポートもAmazonが担当してくれます。
アメリカのAmazonで商品を販売している場合、FBAの導入を考えられている企業も多いかと思います。AmazonのフルフィルメントサービスであるFBAは、Amazonプライムを通じて迅速な配達や送料無料を提供する機能が備わっています[…]
Multi-Channel Fulfillment (MCF)
MCFは、AmazonのFBA倉庫を利用して、Amazon以外の販売チャンネルからの注文も処理するサービスです。
つまり、Amazon以外のオンラインストアやECサイトからの注文も、Amazonが受け取り、梱包、配送を行ってくれます。MCFを利用することで、販売者は複数の販売チャンネルからの注文を一元的に処理し、効率的な在庫管理を行うことができます。
アメリカでEC事業を運営している場合、Amazon USへの出品は売上獲得だけには留まらず、企業やブランド、商品の信頼度の向上にも繋がるので、必ず出品して頂きたいプラットフォームです。Amazon USでは日本同様にFBAも提供して[…]
配送手段の比較
Fulfilled by Merchant(FBM)とFulfillment by Amazon(FBA)の違い
FBMは、販売者が自ら商品の注文処理と配送を行うオプションで、自社の倉庫から商品を発送し、注文に応じて配送を行います。一方、FBAは、Amazonが商品の処理と配送を行うサービスです。FBAを利用すると、Amazonの倉庫に商品を送り、注文があればAmazonが配送を担当します。
FBAの利点は、Amazonが配送を担当するため、販売者は在庫管理や配送に関する手間を省くことができます。また、Prime会員向けの優先配送やAmazonの顧客サポートを利用できることも利点です。一方、FBMは販売者が自己責任で商品の注文処理と配送を行うため、自社のビジネスモデルやニーズに合わせることができます。
日本企業がアメリカのAmazonに参入する際、収益を予測することは簡単ではありません。ただし、売上見積りツールや利益計算ツールを使うことで、見積もりや計画を立てることができます。この記事では、Amazonで商品を販売する際に役立つF[…]
Fulfilled by Merchant(FBM)とMulti-Channel Fulfillment(MCF)の違い
MCFはAmazonがロジスティクス業務を担当するオプションであり、Amazonを含めたすべての注文に対応してくれます。また、FBMを利用するためにはAmazonへの出品が必要ですが、MCFを利用する場合はAmazonへの出品は不要です。
アメリカでECを運営する場合、Amazon USなどオンラインショッピングのプラットフォームに出品する方法とShopifyなどのツールを利用して自社ECサイトを作成する方法があります。Amazon USに出品する場合、ロジスティック[…]
一般的には、小規模な販売者や新規参入者はFBAを利用することが多いですが、大量の在庫や特定の商品カテゴリーを扱う場合、自社のブランドやサービスを強調したい場合はFBMが適していることもあります。Amazonでの販売の有無や販売者のビジネスモデル、在庫管理のニーズや、配送速度の希望などに基づいて判断することが大切です。
オンラインアシスタント/Emily.
オンラインアシスタント/Emily.では、アメリカ在住の日米バイリンガルが在籍しています。日本語でコミュニケーションを取ることができ、様々な分野に特化したアシスタントが在籍しているので、多岐に渡る業務を委託することができます。
アメリカの市場やトレンド、文化などをよく理解しているため、Amazon USへ商品を出品する際の商品の選定方法や配送オプションなど、それぞれのビジネスに合ったサポートが可能です。
FBAやFBM、MCF導入の判断のための資料作成、初期設定、Amazon担当者とのやりとりなど、単発的なサポートからAmazon USに関わる全ての業務代行など、さまざまな業務を行います。
アメリカでビジネスを展開する日本企業の多忙な経営者や社員が、コア業務に集中できる環境づくりを追求しているオンラインアシスタント/Emilyでは、アメリカ特有の文化やビジネス環境を理解したバイリンガルスタッフが、現地時間で様々な業務をサポート[…]
まとめ
この記事では、販売者が自ら在庫管理、梱包、および配送を行うFulfilled by Merchant(FBM)を詳しく解説しました。
アメリカの日本企業が適切なフルフィルメントを選ぶ際には、自社のビジネスニーズや目標を考慮し、各プランのコスト、効率性、顧客サービス、信頼性、市場環境などを総合的に評価することが大切です。費用対効果やビジネス成長の観点から最適な選択を行い、顧客満足度の向上や競争力の維持に努めていきましょう。
拡大し続けるアメリカのEC市場の中なかでも、本国のAmazon USとなる はとりわけ巨大なマーケットプレイスです。日本からでも手軽に出品を行うことが可能なアメリカのAmazonで、売上に繋げるために知っておきたい基礎知識をまとめま[…]
アメリカ事業の立ち上げやリソース課題などでお困りの方はお気軽にご相談ください。
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