日本企業がアメリカのAmazonに参入する際、収益を予測することは簡単ではありません。ただし、売上見積りツールや利益計算ツールを使うことで、見積もりや計画を立てることができます。
この記事では、Amazonで商品を販売する際に役立つFBA Revenue Calculator(FBA収益計算ツール)の概要と、このツールを使用し、商品のフルフィルメント方法や選択、価格調整など、Amazonでの収益に影響する要素を決定する方法について解説します。
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FBAとは
概要
Fulfillment by Amazon(FBA)は、自社の商品をAmazonの倉庫に送り、Amazonが在庫管理から注文受付、出荷、顧客への配送、返品処理までを一括して行うサービスです。FBAを利用することにより、自社の商品をAmazonのプラットフォーム上で販売でき、顧客に対して素早く商品を提供できます。
利用するメリット
販売者は在庫管理や配送手配の手間を省くことができ、Amazonの配送ネットワークを活用できます。商品の到着時間や配送コストを最適化することができるほか、商品がAmazonプライムの対象になったり、問い合わせや返品、返金の対応もAmazonが行ってくれるため便利です。
追加の手数料なく海外配送も可能なため、海外販売の煩雑な手続きを行うことなく、アメリカやフランス、オーストラリアなど60カ国以上で販売できます。
FBAでの配送は、アメリカの主な配送業者の通常のオプションよりも1つの商品あたり平均で30%安く、プレミアムな配送オプションでは、1つの商品あたり平均で70%安くなります。FBAを利用することで、配送料を削減し、商品の素早い配送や返品処理が可能になり、顧客満足度が向上します。AmazonのFBAは、顧客にとって信頼できる配送オプションとして認知されています。購買意欲を高め、結果的に商品の注文数やレビューなどを増やすことができるため、新しくアメリカのAmazonへ参入したい日本企業にとっても有益です。
アメリカのAmazonで商品を販売している場合、FBAの導入を考えられている企業も多いかと思います。AmazonのフルフィルメントサービスであるFBAは、Amazonプライムを通じて迅速な配達や送料無料を提供する機能が備わっています[…]
FBA Revenue Calculatorとは
概要
FBA Revenue Calculatorは、Amazonが提供するツールの1つで、販売者がFBAを利用して商品を販売する際に、収益や手数料などを計算するためのツールです。このツールを使用すると、すでに販売している商品や新しい商品の情報を入力し、純利益やマージンを見積もることができます。
さまざまなオプションを比較し、販売価格やコストを調整することで、最適な戦略を立てることができます。計算ツールには、紹介料やコストなどの一般的な料金が考慮されており、さらに追加の費用も含めて計算することができます。
手数料
FBA手数料や販売手数料など、Amazonの手数料を簡単に計算することができます。これにより、商品の販売に伴う手数料を正確に把握し、利益を最大化するための戦略を立てることができます。
手数料は、在庫保管手数料、長期在庫補完手数料、配送代行手数料、納品不備受領作業手数料、返送手数料、返品手数料などが含まれます。
料金
FBA Revenue Calculatorは無料で使用できますが、FBAを利用する際には、手数料が必要です。個人プランは、販売アイテムごとに 0.99 ドルと追加の販売手数料がかかります。プロフェッショナル プランは月額 39.99 ドルと追加の販売手数料がかかります。
FBA Revenue Calculatorの使い方
FBA Revenue Calculatorを使用するには、公開バージョンにアクセスするか、Amazonセラーセントラルにログインし、「Fulfillment by Amazon」セクションにアクセスします。
製品情報を追加
販売したい商品のASINやSKUなどの情報を入力します。現在Amazon上に掲載されていない製品の場合は、パッケージの寸法や製品カテゴリなどの製品情報を入力します。
費用と手数料の見積り
その後、商品販売価格、商品原価、月間在庫予測数、月間販売予測数などを入力すると、CalculatorはFBA手数料、販売手数料、予想される利益などを自動で計算し表示してくれます。この情報を元に、販売価格の調整や利益の最適化を行い、ビジネス戦略を立てることができます。
フルフィルメントオプションの比較
さまざまな見積もりを試して各フルフィルメント(受注から配送までの一連のプロセス)タイプの収益性を比較することができます。Amazon以外のフルフィルメントタイプと比較したい場合は、製品の販売価格と顧客への配送料、フルフィルメントと保管に関連する費用、商品原価などを入力する必要があります。
これにより、各オプションの収益性を見積もったり、異なるオプションの見積もりを並べて比較したり、同じオプションで異なる商品の入力や価格で比較したりすることができます。
アメリカ、カナダ、イギリス、または日本のストアなど、アメリカ以外の Amazon ストアで販売しようとした場合に数値が変わるかどうかも確認できます。
オンラインアシスタント/Emily.
これまでFBA Revenue Calculatorの使い方などをお伝えしましたが、FBAの導入の判断が難しい場合や、言語の問題でFBAの登録・運用が難しいと考えられている場合、オンラインアシスタントにAmazonのFBA業務を委託することができます。
オンラインアシスタント/Emily.では、Amazonの運用経験のあるアメリカ在住の日本語・英語バイリンガルアシスタントが、在籍しています。FBA導入の判断のための資料作成、FBAの初期設定、Amazon担当者とのやりとりなど、単発的なサポートからAmazonに関わる全ての業務代行など、さまざまなサポートを行います。
また、「Jungle Scout」や「Helium 10」などといったAmazon関連の便利なツールなどの導入サポートも可能ですので、ぜひご活用ください。
この記事では、アメリカ向けのビジネスを行っている、あるいはアメリカ市場に参入しようとお考えの日本企業向けに、EC運営を行うためにおすすめなツールやアプリ、プラットフォームなどをご紹介します。アメリカでのEC運営には日々たくさんのタス[…]
まとめ
この記事では、FBAの収益を見積もるFBA Revenue Calculatorをご紹介しました。AmazonのFBAは顧客にとって信頼できる配送オプションとして認知されており、購買意欲を高め、商品の注文数やレビューなどを増やすことができます。FBA Revenue Calculatorを活用することで、費用や利益を見積もることができ、自社にとってどのフルフィルメント方法が適切なのかを検討することができます。
FBA が収益性の高いフルフィルメント方法となるかどうかは、販売する商品や販売目標など、その他の要因によって異なります。フルフィルメントのオプションをよく調べて、FBA を試すか、独自で注文をフルフィルメントするか、または組み合わせて使用するか (マルチチャネルフルフィルメント) を決定していきましょう。
アメリカでEC事業を運営している場合、Amazon USへの出品は売上獲得だけには留まらず、企業やブランド、商品の信頼度の向上にも繋がるので、必ず出品して頂きたいプラットフォームです。Amazon USでは日本同様にFBAも提供して[…]
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