アメリカでビジネスを行う場合、ドル円の送金手段やアメリカ現地での支払い・受給方法など、金銭のやり取り手段をどのツールで行うかの検討を重ねることでしょう。
近年、アメリカのみに留まらず世界中で注目されている送金などの金融ツールとして「Payoneer(ペイオニア)」と「Wise(ワイズ)」の2社が挙げられます。
この記事では代表的な金融ツールである2社の特徴や概要、メリット・デメリットをご紹介しています。
「Payoneer」と「Wise」を比較しどちらを活用すると良いか、またどのように併用すると効果的であるか、自社に合う手段の参考にして頂ければと思います。
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Payoneer(ペイオニア)
Payoneerの概要
Payoneer(ペイオニア)は、2005年にアメリカのニューヨークで設立された企業で、グローバルなオンライン決済プラットフォームとして世界中に金融サービスを提供しています。
現在、幅広い企業で利用されていますが、特にフリーランサーやEコマース事業者などの利用者が増加しています。
もしアメリカでビジネスを行い米ドルで受給したい際、ほとんどの場合でアメリカでの銀行口座が必要となります。
アメリカで銀行口座を開設するためには、アメリカ現地に居住もしくは法人がある場合に限り、アメリカに拠点がない日本企業の場合、まず口座開設することがネックとなってしまいます。
そのような場合にPayoneerを利用すれば、アメリカ現地に拠点がない場合でも米ドルで各種支払いを受け取ることが可能となります。
またPayoneerではアメリカをはじめとし、イギリス・ヨーロッパ・日本・カナダ・オーストラリア・シンガポール・香港・アラブ首長国連邦などの取引先やマーケットプレイスから簡単に受給することができ190ヵ国以上で出金も可能となっています。
アメリカでビジネスを展開する日本企業にとって、アメリカドルを日本円で受け取るために国際送金サービスの利用が必要となります。近年では銀行での手続きの他にも様々な送金サービスが存在しますが、換金レートや手数料、上限金額など、各送金サービ[…]
メリット
・多通貨アカウント
Payoneerは多通貨アカウントを提供し、異なる通貨での受給と送金が容易です。
・グローバル決済サービス
Payoneerのネットワークを通じて、世界中の顧客やパートナーから迅速に支払いを受給することができます。
・Mastercardデビットカード
Payoneerアカウントに連動されたデビットカードを使用して、ATMで現金を引き出したり、直接店舗で支払ったりすることができます。
デメリット
・手数料の複雑さ
手数料構造が複雑であり、特に初めて利用するユーザーにとっては理解が難しい場合があります。
・送金速度
一部の取引では送金が遅れる場合があります。
料金構造
・受取手数料
受取金額の1%〜3%程度が手数料として算出されます。
・送金手数料
国内送金の場合は無料となり、国際送金の場合には手数料が発生することもあります。
・為替レート手数料
為替レートに対して0.5%〜2%程度が手数料として算出されます。
Wise(ワイズ):旧TransferWise
概要
Wise(ワイズ)は、国際送金に特化したオンラインサービスです。2009年にイギリスのロンドンで設立され、リーズナブルな手数料と優れた為替レートで人気を集める金融サービスです。
Wiseでは「安くて公平」「簡単」「早い」をモットーとし、Wiseを利用することで銀行での資金移動にかかる手数料と時間を節約することができます。
またWiseアカウントでは50以上の通貨を保有し、Wiseデビットカードを利用することでよりお得に海外で決済することが可能となります。
個人と企業共に利用されており、特に国際取引が頻繁なビジネスを営む場合にはWiseを利用している企業が多いです。
メリット
・低手数料
Wiseは透明性のある料金構造を持ち、決済の際に最終的に表示されるよく分からない手数料などの、不明だったり高額になる手数料が一切ありません。
また実際の為替レートに近いレートで提供されています。
・多通貨口座
Wiseでは複数の通貨でのバーチャルアカウントを開設することができ、複数の国でビジネスを行う場合に簡単に管理することが可能です。
・使いやすいプラットフォーム
ユーザーに優しいインターフェースで、送金プロセスがシンプルかつ直感的に設計されています。ユーザビリティーの良さで誰でも利用しやすいプラットフォームとなっています。
デメリット
・ATM引き出し手数料
月に一定回数以上の引き出しに対して、別途手数料が発生します。細々した金銭授受がある場合には手数料が高くなってしまう可能性があるので注意しましょう。
・一部の国での利用制限
全ての国で同様のサービスが提供されているのではなく、一部の国では利用の制限があります。取引先やビジネスを行いたい国でWiseの利用制限がある際、使用ツールを見直す必要がある可能性もあります。
料金構造
・送金手数料
送金額の0.5%〜2%程度の手数料が必要となります。
・為替レート手数料
マーケットレートに対して0.35%〜2%程度加算された金額がWiseのレートとなります。
まとめ
PayoneerとWiseに関して概要やメリット・デメリットをお伝えしました。
アメリカでビジネスを行う日本企業にとって、PayoneerとWiseのどちらが適しているかは、ビジネスの性質や取引の頻度、規模によって異なります。
低手数料での国際送金が主なニーズである場合には、Wiseの利用が最適だと言えるでしょう。
逆に多通貨アカウントの運用やグローバルな決済サービスが必要な場合には、Payoneerが優れていると言えます。
2社のメリット・デメリットを考慮しどちらを利用するのか、または双方のメリットを活かし2社の利用を使い分けるようにしましょう。
PayoneerとWiseどちらのツールでも、それぞれの強みを活かして利用することで、アメリカでのビジネス運営がより効率的になるでしょう。
もしどちらを選択したら良いか分からない場合や、契約・初期設定が難しい場合、外貨のやり取りに慣れていず手数料やサービス料など明確に分からず困っている場合など、自社での選択や運用が難しく感じている際、オンラインアシスタントに外貨金融ツールのサポートを行なってもらうと良いでしょう。
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