日本やアジア諸国からアメリカ進出した7社の成功事例

日本やアジア諸国からアメリカ進出した7社の成功事例

アメリカでビジネスを展開する場合、すでにアメリカへ進出済みの日本企業の成功事例や運用方法が気になることでしょう。

例え同じ業界や業種でない場合でも、成功企業の事例にはビジネスを軌道に乗せるためのヒントが秘められています。

この記事では、日本やアジア諸国からアメリカ進出した7社の成功事例とロールモデルをご紹介しています。

アメリカで成功した企業の戦略を参考に、自社の施策へ活用させましょう。

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BALMUDA(バルミューダ)

引用:BALMUDA USA

BALMUDAは、デザイン性と機能性を兼ね備えた家電製品ブランドとして知られています。特に日本ではトースターが人気の火付け役となり、現在では多岐に渡るアイテムの人気があります。

日本で大人気なBALMUDAですが、トースターを筆頭にアメリカへの進出を果たしました。

KitchenAidや、Cuisinartなどのアメリカの大手家電ブランドに肩を並べ、注目を集めている家電ブランドへと成長しています。

BALMUDAがアメリカ進出する際にはローカライズ化に注力し、北米仕様に一からエンジリアニングを行ったそうです。

というのも、アメリカと日本で販売されているパン種類やタイプは大幅に異なり、日本のパン用に開発された日本仕様のトースターでは、アメリカでBALMUDAのトースターの良さを最大限に活かすことが難しかったためです。

引用:バルミューダ公式note

また、ハードウェアのローカライズ化を行った後には、アメリカのユーザー向けにプロモーションを行うため、現地クリエイターを起用し「Better Morning, Better Life.」というキャッチフレーズを生み出したり、InstagramやTikTok、YouTubeなどのインフルエンサーを活用し「Magic Toaster」「Game Changer」というキーワードで話題を集めたそうです。

加えて、VOGUEやForbesなどアメリカで影響力あるメディアからの好評価や、アワードなども獲得することに成功しました。

国が変われば消費者の層も必ず変わるため、しっかりと現地調査を行った上で戦略的なブランディング、マーケティングを図り、競合他社との差別化を上手く行うことができたバルミューダは、アメリカでのブランド認知を着実に上げていきました。

BALMUDAがアメリカで成功した要因としては、革新的なデザインと高品質な製品を提供したことで、特にデザインに敏感な消費者層から支持を受けていることだと言えるでしょう。

BALMUDA 公式SNS

VERMICULAR(バーミキュラ)

引用:VERMICULAR USA

VERMICULARは、高品質なMade in Japanの鋳鉄製の調理器具で知られ、アメリカ市場でも高い評価を受けています。

現在アメリカでは、Musui-KamadoOven Pot 2.0Frying Pansなどの商品を中心に販売されています。

特にアメリカで気軽で頻繁に使用されている調理器具として、フライパンの人気が高く、VERMICULARのフライパンは鋳鉄製にも関わらず軽量である点や、火の通りが均一であること、手入れの簡単さなどから人気を博しています。

デザイン面では、他の鋳鉄製のフライパンよりもモダンな見た目なため、キッチンでの見せる収納にも適しておりインテリアにこだわりがある層やプロの料理人からも注目されています。

商品デザインだけでなくウェブサイトやSNSなど一貫したブランドイメージが保たれており、オーディエンスが興味を持つ情報をシェアすることでリーチを増やすコンテンツマーケティングをうまく活用しています。

VERMICULARの成功の要因は、製品の品質と日本の伝統的な製造技術への関心が高いアメリカの消費者層にマッチしたことであると言えるでしょう。

VERMICULAR 公式SNS

Hario(ハリオ)

引用:Hario USA

Harioはコーヒー器具やガラス製品で知られ、アメリカ市場でも同様のアメリカブランドに引けを取らないほど注目を浴びている日本ブランドです。

アメリカで販売されているV60 Dripperは、2010年ワールド・バリスタ・チャンピオンシップで優勝したバリスタが使用していたことから、世界で注目を集めました。

さらにアメリカでサードウェーブコーヒーのブームが加速していったことや、SNSが急速に普及したことで、バリスタや一般ユーザーたちがインターネット上でV60 Dripperを広めたことが大きく影響し、アメリカ国内での売上が伸びていったそうです。

またアメリカでは年々コーヒーブームは高まる一方で、コーヒーマニアたちは家庭内でも美味しいコーヒーを淹れるため、試行錯誤を繰り返しています。

中でもハンドドリップが非常に人気であり、Harioのドリッパーは機能性、デザイン性が優れていることから、アメリカでハンドドリップには欠かせないブランドとなっています。

Harioの成功の要因は、製品の品質とデザイン性の高さ、そしてコーヒー文化への関心が高いアメリカの消費者層にマッチしたことだと言えるでしょう。

Hario 公式SNS

Uniqlo(ユニクロ)

引用:UNIQLO US

2005年に北米初となる店舗をニュージャージー州に出店しましたが、アメリカ市場への進出初期にいくつかの課題に直面しました。

特に、現地の消費者ニーズや競合との差別化に苦労しました。

というのもアメリカでは、ファストファッションとして有名なGAPOLD NAVYForever 21などのブランドが人気を博しており、どのショッピングモールにも出店していると言っても過言ではないほど、メジャーなファストファッションのブランドとなります。

これらの大手ブランドに立ち向かう必要がありましたが、他のブランドにはないシンプルで高品質な衣類、有名デザイナーやブランドとのコラボレーション、デニムやパンツなどのお直しなどの便利な店内サービスを通じて、アメリカでの人気を強化し、ユーザーとより深いつながりを築き上げました。

SNSの利用も、InstagramやTikTokなどプラットフォームごとの特徴をよく捉え、国別のアカウントではそれぞれのターゲットオーディエンスを理解した上で刺さりやすい投稿ができていることから、消費者からの反応も良く、ブランド認知や商品売り上げにつながっています。

現在UNIQLOは、アメリカ国内に70以上もの実店舗があり、2027年までに北米で200店舗に到達するという目標を掲げています。

引用:GU US

またUNIQLOの姉妹ブランドであるGUも、2024年9月にニューヨークのSOHOに店舗を構えました。GUは現在ニューヨークの1店舗のみとなりますが、アメリカ国内からオンラインストアでの購入が可能となっています。

アメリカでのさまざまな経験から、ローカライズ戦略を強化し、現地の消費者の需要に応じた商品展開やマーケティングを行うことで、アメリカ市場で成功を収めました。

UNIQLO 公式SNS

Daiso(ダイソー)

引用:Daiso

日本の100円ショップであるDaisoは、アメリカ市場の中でも低価格かつ多様な商品を提供することで、特にコストパフォーマンスを重視する消費者層から支持を受けています。

アメリカにも100円ショップのような、1ドルほどから商品を販売しているDollar TreeDollar Generalなどのチェーン店が存在します。ですが、Daisoの高品質なアイテムとは比べ物にならない低クオリティーのアイテムが大半を占めているため、低価格にも関わらず高品質なアイテムを提供するDaisoの人気が年々高まっています。

現在Daisoはアメリカで150以上の実店舗があり、新店舗も続々とオープンしています。

アメリカのDaisoでは日本では100円の商品が1.75ドル、もしくは1.99ドル(州や地域により異なる)で販売されており、100円以上の商品に関しては、店内のプライスリストに価格が掲載されており、円へと換算すると決して安価であるとは言えないでしょう。

ですが、コスメやキッチングッズ、日用品、ガーデニング、ランドリー、シーズンアイテム、日本食品、日本のキャラクターなどが1.75ドルから購入可能かつ高品質、また日本独自の便利グッズ・アイディアなど、アメリカの消費者からするとDaisoは十分にコスパの良いお店であるという認識です。

Daisoは高品質で便利なアイテムを低価格で販売する戦略で、アメリカ現地の消費者のニーズにマッチし成功を収めました。

Daiso 公式SNS

Anker(アンカー)

引用:Anker US

Ankerは、スマートフォン用のアクセサリーやモバイルバッテリーなどのモバイル・タブレット、パソコンなどの周辺機器ブランドとして知られており、アメリカ市場でも高い評価を受けています。

アメリカや日本でも注目されているAnkerは中国に本社を置き、高品質・高性能かつリーズナブルな価格帯から若い層を中心に人気に火が付きました。

高品質・高性能な製品を純正のアクセサリーよりも低価格で提供し、Amazonなどのオンライン販売を中心とした効率的な販売戦略を採用したことで成功を収めました。

またユーザーからのレビューを大切にし、ネガティブなレビューを分析、商品の不具合や欠陥などをいち早く改善するように努めることで、ユーザーが求める製品へと改良を重ねました。

また多くの国でビジネスを行うAmazonへの出品に注力することで、アメリカや日本のみ留まらず、販路を世界中へと拡大させたことでブランド認知の向上にも繋げました。

Ankerの成功の要因は高品質で手頃な価格のイメージ、ユーザーからのレビューを大切にすることで、モバイルなどの周辺機器ブランドとしての地位を確立しました。

Anker 公式SNS

The Hobonichi Techo(ほぼ日手帳)

引用:HOBONICHI TECHO

ほぼ日手帳(The Hobonichi Techo)は、独自のデザインと高品質な製造により、アメリカの文房具愛好家たちからの絶大なる支持を得ています。

特に日本のステーショナリーはスタイリッシュであったり、かわいいデザインや、利便性に長けていたり、ユーザー目線での機能が多く、高品質なアイテムに+αの付加価値があることから、アメリカで非常に高い評価を得ています。

コピーライターである糸井重里氏が代表を努める会社からリリースされたほぼ日手帳は、発売当初、日本でも大変話題になった商品です。

現在では売上の40%程度が海外での販売によるもので、アメリカでは1冊50ドル前後と、通常のアメリカの手帳(プランナー)と比べると高価な価格帯となります。

ですが、1日1ページという大容量の書き込みスペースと、日記を綴るように使用できるという今までになかった画期的なアイディアからアメリカの文具好きユーザーの心を奪いました。

TikTokなどのSNSを中心に、商品に惚れ込んだユーザーからのUGCが続々と投稿されたことによって、人気が高まっていきました。

またアメリカのAmazonで購入可能という点から、気軽に手に入れることができるため、さらなるマーケットの拡大を図ることに成功しました。

ほぼ日手帳が成功した要因は、製品の品質とデザイン性の高さ、そして日本文化への関心が高いアメリカの消費者層にマッチしたことだと言えるでしょう。

公式SNS

アメリカ市場で成功するためのポイント

今回ご紹介した日本・アジア企業の成功事例から、アメリカ市場で成功するためのポイントは以下の通りです。

ローカライズ戦略の強化

アメリカ現地の消費者ニーズや文化を理解し、製品やマーケティング戦略を適切に調整することが重要となります。

品質とデザインの重視

アメリカにはないような高品質な製品と独自の魅力的なデザインは、アメリカの消費者から高い評価を受けることとなります。

効率的な販売戦略

オンライン販売や現地パートナーとの協力など、効率的な販売チャネルの構築が成功の鍵となります。

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まとめ

日本やアジア諸国からアメリカ進出した7社の成功事例とロールモデルをご紹介しました。

どの会社も日本では有名企業ではありますが、アメリカでは無名の状況からビジネスを開始しました。ですが、アメリカ現地でローカライズ化するために奔走したり、改善を繰り返すことで、アメリカのユーザーからの指示を得ることに成功しました。

また日本の製品は品質がよく、独自のデザイン性から人気を博すパターンも多くあります。品質やデザインなど、アメリカでも自信を持って販売することができるように、ローカライズ化を計画しましょう。

オンラインアシスタント/Emily.

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